お盆と祖母と田舎暮らし

お盆休みもあっという間に終わってしまいましたね。
息子の始業式まであと数日…宿題に頭を悩ませている、相談員の山本です(-_-)

私の子供の頃のお盆といえば、親戚が集まりワイワイ楽しい夏のイベントでした。
県外に住んでいる従兄妹達に会えるのが楽しみで、お盆が来るのを指折り数えていたこと、帰ってしまった後の寂しさ…とても懐かしく思い出します。
大人になるにつれ勉強や部活が忙しくなり、高校生になる頃には来なくなった従兄妹たちですが、今年は祖母の新盆のため20年以上ぶりに皆が集まり賑やかな時間を過ごしました。
きっとそんな様子を見て、祖母も喜んでくれたことでしょう。

さて、内孫でおばあちゃん子だった私は、幼いころから祖母のそばでお盆の準備を当たり前のように見てきました。
お墓の掃除から始まり、ナス馬やお供え物、提灯や灯篭、13日の夕方には迎え火を焚き…
しかし、いざ自分が準備をする立場になると細かい所が分からないんです。
なんとなく覚えてはいるものの…もっとしっかり見ておけば良かったと、今更ながら後悔…(>_<)
結局、父と一緒にああじゃないこうじゃないと模索しながら準備をしました。

ここ最近ですが、お盆に限らず、祖母に「聞いておけば良かった」と思う瞬間がよくあります。

私の祖母は大正5年生まれで、今年100歳を迎えるところでした。
農家の娘として産まれ、近所の家に嫁ぎ人生のすべてをその土地で過ごしました。
戦後すぐに亡くなった祖父に代わり、一家の大黒柱として子ども4人を育てあげた祖母の苦労は、簡単に真似できるものではないでしょう。

祖母と暮らした日々を思い起こすと、日本人の先祖が当たり前のようにやってきた生きていくための知恵を垣間見ることができます。
正直言うと、それが若い頃には面倒だと思ったこともあります。今はもっと便利で手間が掛からない方法もたくさんあると考えていました。
しかし、大人になった今、その意味や大切さを理解出来る自分がいます。
きっと祖母は昔から当たり前のように毎年同じことを繰り返してきたのでしょう。
その中で、もちろん新しいものも吸収し進化させてきたはずです。

「古きを温ねて新しきを知る」
そういった日本人の感覚って本当に素敵だなと思います。

祖母が守ってきた沢山の暮らしの知恵たち…全部は残せないけれど、出来る限り守り伝えていきたいと思う、今年のお盆でした。

追伸…畑のスイカは甘くておいしかったです(*^▽^*)